65歳で年金暮らしのつもりがCTO?!

僕は外資系IT企業11社の社長をやってきました。しかし「数字に追いかけられるのはもうコリゴリ」と思い、65歳の時、仕事を辞めてこれからは年金で暮らそうと決め、年金を申請してから、僕が敬愛する日本総合研究所会長の野田一夫先生のところへご挨拶に行きました。
野田先生は多摩大学を創設し、その後3つの大学の学長をされ、日本のベンチャービジネス三銃士ともいわれるソフトバンクの孫正義氏、パソナの南部靖之氏、HISの澤田秀雄の3人が師と仰ぐ方です。引退の挨拶に行ったはずが、「それなら仕事を手伝え」と言われ、野田先生に誘われるままに日本総研の理事に就き、経営コンサルタントをやっていました。その時に、破たんした長崎オランダ村を再建するプロジェクトチームに途中からコンサルタントとして入りました。2014年頃です。
その頃、僕はドローンを使った空撮に熱中していて、長崎オランダ村でも、関係者から説明を受けるよりドローンで撮影した映像を見た方が手っ取り早いと敷地内で飛ばしていたんです。ほとんど僕個人の楽しみで(笑)。
同じように経営破綻したハウステンボスはH・I・Sが傘下に収めていて、私が長崎オランダ村に行った帰りに澤田社長に連絡してみると、「ハウステンボスに来ているよ」という。長崎オランダ村から佐世保市のハウステンボスまではそう遠くない。ならば、というので会いに行き、ドローンも持っていたのでハウステンボスでも飛ばしてみせたら、澤田社長が、これは使えそうとえらく喜んで、ハウステンボスの空撮や、花火の中を飛ぶ映像を撮影しました。
その後、澤田社長に招かれ、同社の経営顧問兼CTO(Chief Technology Officer)に就任することになったのです。